Java言語で学ぶデザインパターン入門(結城浩 著)〜役に立ったJavaの本
書名: Java言語で学ぶデザインパターン入門 著者: 結城浩 対象: Javaプログラマー オブジェクト指向プログラミングを理解したい人 おすすめ度: |
Javaはオブジェクト指向プログラミング言語です。オブジェクト指向的な考え方をきっちり理解してプログラムがかけるようになると、後から変更や追加が生じても柔軟に変更できるようになるなど、多くのメリットを感じることができます。
ただ、オブジェクト指向的な考え方を難しいと感じる人も多いのも事実です。それを難しくしているのがインターフェースやポリモーフィズム、継承といった、Perlなどの言語にはない仕組みです。これらの仕組みをしっかりと理解し、プログラムに反映できるようになってはじめて、オブジェクト指向を理解できたといえると思います。
オブジェクト指向的なプログラミングをするにあたって、プログラムを再利用しやすいようにまとめられたデザインパターンと呼ばれるものを理解しておくと良いです。全部で23のパターンがあります。これらを理解していけば、オブジェクト指向の考え方やプログラムの組み方が自然とわかるでしょう。
著者の結城浩さんという方の著書は、とてもわかりやすいと評判のものが多いです。この本も例外ではなく、理解しやすい内容になっています。実際に手を動かしてパソコンに入力しながら進めると良いと思います。
具体的な内容 〜 役に立った箇所
・23のデザインパターン
デザインパターンは全部で23個あります。各パターンを知ることで、どういったときに効果を発揮するのかということを知ることができました。プログラミングする際、「この部分は将来こんな変更が起こるかもしれないな」と予想される場合に、該当するデザインパターンを予め組み込んでおくことで、最小限の変更で済むように準備できると思います。先人の知恵と経験が詰まったデザインパターンには、効果的なプログラムを書くエッセンスが濃縮されているように感じます。一から自分で考える必要も無いので、プログラミングが上達する近道にもなると思います。
・インターフェースの理解
インターフェースの使い方がJavaなどのオブジェクト指向言語では肝になります。基本的な文法を理解した後でも、私はインターフェースの使い方は全然理解できていませんでした。しかし、この本でインターフェースを使ったパターンを知ったことによって、その重要性と使い方を理解することができました。
・ポリモーフィズムのメリット
インターフェースの理解ともかぶるところが多いですが、オブジェクト指向の特徴の一つに「ポリモーフィズム(多態性)」というのがあります。この言葉の意味とメリットが、デザインパターンを通して理解できたのが良かったです。
・再利用しやすいプログラムの書き方
実際にプログラムを書いていると、後からどんどん要求が変わって、プログラムも変化していきます。一度書いたプログラムを変更するのもいいのですが、書き換えることによって別の箇所に影響が出てしまうかもしれません。また、できれば使えるものはそのまま再利用して有効活用したいです。そのための書き方がデザインパターンを通して理解できたと思います。
Java言語で学ぶデザインパターン入門