プログラマーに英語は必要ですか?
プログラマーに英語は必要か?と質問されることがあります。プログラミングというと、なんだか小難しい単語や英語を使っていそうというイメージがどうしても出てきますよね。プログラムという言葉自体がすでに英語ですし、外国で発明されたものだから仕方ないのかもしれません。
でも、実際の現場ではどのくらいの英語力が必要なのでしょうか?このページでは、プログラマーにとって英語が要求される場面を解説しながら、どれくらいの英語力があったらいいか、結論として英語力は必要かどうかを紹介したいと思います。
英語が必要となる場面
英語を理解する必要があるシーンとしては次のような場合があります。
1)プログラムを書くとき
2)外国製のライブラリーの使い方マニュアルを読むとき
3)外国製のツールを使うとき
4)英語圏の質問掲示板を読むとき
1)のプログラムを書くときですが、プログラミングをするときには、変数だとかメソッド(関数)だとかが登場するのですが、これらは基本的に英語で書くことになります。といっても、ほとんどのプログラマーがプログラムを書くときには、「自分は英語を書いている」とか「英語を読んでいる」と言った気持ちを持っている人はいないのではないでしょうか?
それくらい、プログラムを書くときに登場する英語というのは簡単なものです。中学で習う英単語を少し知っていれば誰でも理解できると思います。ですので、プログラムを書くとき出てくる英語は気にしなくて良いでしょう。
。実際に英語がほとんどわからないプログラマーもたくさんいますが、みんな意識することなく書いています。
英語ができなくて問題になるのは、2)以降でしょう。
まず、2)の外国製のライブラリーの使い方マニュアルを読む、という箇所に登場する、「ライブラリー」という言葉は、自分以外の誰かが作ったプログラム、と思ってもらえれば良いです。
プログラミングをしていると一から作るのではなく、すでに誰かが作ったプログラム(ライブラリー)を利用して作ることが非常によくあります。たとえば、画像を処理するプログラムを書く必要が出てきた場合、誰かが同じような悩みを持ってすでに同様のプログラムを作ってくれていることがあります。このようなプログラムをまとめて、気軽に利用できるようにしたサイトというのも存在します。自分で作るよりもこのプログラムを利用した方が、ずっと簡単にできます。
ライブラリを使えば手間をかけることなく迅速にプログラムを作成することができるのですが、ライブラリーはたくさんの人に使ってもらうために公開されている物が多いため、多くのものは英語で説明が書かれています。
何事もそうですが、使い方は知らないとどんなに便利でも使うことができません。マニュアルに使い方が書いてあるのですが、これが英語で書いてあるのでどうしても理解する必要があります。このときに英語力が必要になります。
読むだけですので、辞書を引きながらゆっくり理解していけば良いかもしれません。しかし、プログラマーの仕事はなかなか忙しいです。できれば少し読んだだけで内容が把握できると、とても仕事がはかどります。それくらいの英語力はほしいところです。
3)の外国製のツールを使うときも2)と同様です。
データベースやサーバー、それらを操作するためのツールなど、システム開発やソフトウェア開発でよく使うものの多くは海外で開発され公開されているものが多いです。
これらの使い方を解説している日本語サイトが山ほど存在しているので、それらを見ながら利用すればそれほど困ることはないかもしれません。
しかし、基本的な使い方をはずれてちょっと複雑なことをしようと思うと、どうしても本家のサイトで説明を読む必要が出てきます。このときに英語が必要となります。
最後に、4)英語圏の質問掲示板を読むときについて解説しましょう。
これまで述べてきたように、多くのツールやライブラリは海外製のものです。これらを使ってプログラムを書いていると、どうしてもわからないことが出てきたり、エラーが出て困ると言ったこともあります。
多くの場合、同じような事を経験している日本のユーザーがいるため、ネットで検索すると解決策を得られます。
しかし、中には検索しても日本語サイトには紹介されていないような事例も出てきます。このとき、検索エンジンに現れるページは英語圏の情報ばかりになることもあります。
この段階で英語圏の情報を見ないで終わると解決策が得られないで終わってしまいます。しかし、もし英語圏の情報が理解できたら、解決策が得られるかもしれません。情報は多いほうが良いのです。
英語が使えると、このようなときに助かることが多いです。
まずは読解力(リーディング)をつけよう
上述した内容を読んでいただければわかるかと思いますが、基本的には英語を読むという作業が大事になってきます。
同じ職場に外国人がいない限り、英語をしゃべる必要はありませんし、聞く必要もありません。
正しい発音を身につける必要性も全くありません。
必要なのは読解力(リーディング力)です。
多くの日本人は学校英語のおかげで、比較的読むのはできる人が多いのでこの点は少し安心かもしれませんね。話すのと違ってあせる必要もないですし、わからないところは人に聞くこともできます。
それでも、高校までの英語とは違って、海外のサイトを見るときの英語と言うのは当たり前ですが本格的です。長い文章も難しい単語も登場しますので、これらを少しでも短時間に理解できるだけの英語力がほしいところです。そうすれば仕事がとてもスムーズに進みます。
読解力に必要なのは、英単語(語彙)、文法、それと文章を読むのに慣れることです。
余裕があれば少しずつ英語の勉強を始めてみるとよいかもしれませんね。
結論:英語力は必ずしも必要ではないが、あったほうがいい
これまでの内容を読まれると、英語が必要そうだなと思われるかもしれません。
しかし、よく利用されるツールやライブラリというのは、日本でもたくさん使われています。そしてその使い方を解説したサイトというのもたくさん存在します。
これらのサイトを読めば、使い方というのは比較的簡単にわかります。
プログラマーでも英語を苦手としている方はたくさんいますが、それでも皆プログラマーとして立派に仕事をこなしておられます。
常に英語が必要となるというわけではないので、その点は安心してもらって大丈夫かと思います。
しかし、どうしても仕事の要求が高度になってきて、難しい部分が増えたり、たくさんのツールやライブラリを使いこなさないといけなくなってくると、英語が必要となる場面は増えてきます。そのときには、やはり英語が使えないと困ってしまいます。
どんな状況になっても困らないように、英語力に磨きをかけておいたほうが良いと思います。