プログラマーは理系じゃないとできないの?
プログラマーに対する質問として、「理系じゃないとダメですか?」というのがよくあります。
コンピューターはなんだか難しそうという漠然としたイメージと、理系の人間はコンピューターに強いというようなイメージがあるのか知りませんが、「プログラマー=理系」という等式が成立してしまっているような気がします。
もし、そのようなイメージを持ってしまっているとしたら、とても残念です。プログラマーとして活躍できる素質を持っているのに、それを埋もれさせてしまうかもしれませんよね。
結論としては、文系・理系を問わず、プログラマーとして活躍している人はとても多いです。
大事なのは理系の学問を専攻したことではなく、別のところにあります。それが何なのかここで紹介したいと思います。
理系出身でもプログラムが書けない人もいる
私がこれまで仕事をしてきた中で、プログラマーとして採用されてきた人の割合を見ると、やや理系の方が多いですが、文系と理系の割合はほぼ半数と言っていいです。
理系出身のプログラマーでも向いていない人というのは確かに存在します。理系の人がプログラマーになっているというイメージがある人にとっては、意外に思うかもしれません。しかし実際にプログラムを書いてもらってもなかなかうまくならずに、退社していくといったケースはしばしばありました。
そのような方に共通して見られた特徴としては、、
1)順番に物事を考えられない
2)調べ物ができない
3)じっくりと取り組めない
4)そもそもプログラミングが好きでない
といった特徴があるように思えます。
プログラミングというのは、「このボタンをクリックしたら、こんなデータを画面に表示したい」というイメージを最初に描いて、それを実現するための命令(コンピューターに対する指令)を書いていく作業になります。命令の組み立て方は、この例で言うと、ボタンをクリックしてから必要なデータを取り出して画面に表示するまでに行わなければならないことを順番に書いていく、と言う流れになります。
このイメージができてもどうやったら実現できるのかを順番にくみ上げていくことができないと、理系であってもプログラミングはできるようになりません。逆に言うと文系であっても、物事を順番に考えて組み立てられる人であれば大丈夫と言うことになります。
物事を順番に考えていくと、わからないことがどうしても出てきます。そのときに、わからない事を調べてわかるようになるかどうかが、2つ目の分かれ目です。
先の例で言うと、データを画面に表示する方法がわからないのであれば、それを調べられるかがポイントになります。人に聞いてもいいですし、ネットでも本でもなんでもいいので、わかるようになるまで取り組めるかというのが大事です。そういう意味では、「2)調べ物ができない」と「3)じっくりと取り組めない」、というのはお互いに関連しあっていると言えると思います。
プログラムを書くという作業は、上記のようなことの繰り返しであるといってもいいかもしれません。物事を順番に組み立てて、わからないことがあったら調べてまた書く、という繰り返しです。こうしてコツコツ書いていったものがうまく動いたときにはとても気持ちがいいものです。ユーザーに感謝され、いろいろな人に自分が作ったものを使ってもらえる感動を味わうことができるでしょう。しかし、そこにたどり着けない場合には、苦しいと思うだけかもしれません。
プログラムを書いていってうまく動くのが楽しいとか、プログラミングの作業自体が好きで楽しいと感じることができれば、文系であってもプログラムはどんどん書けるようになっていきます。逆にこの過程が好きになれない場合は、理系であってもできないと言うことになってしまいます。
理系かどうかは関係ない
結局のところ、理系・文系であるかどうかはあまり関係ありません。
上で述べたように、大事なのはまずは物事を順番に考える力である論理力と、それを使ってじっくりと構築してくための継続力やねばり強さであったりすると思います。
理系では数学や物理などの高度な論理力を必要とするものも多く、そのような学問を使うことが多いため、論理を組み上げることに慣れているという人は多いかもしれません。
しかし文系であっても、物事を考える上では論理力と言うのは必要ですし、論理力を持っている方はたくさんいるでしょう。
いわゆる理系が得意と思われる数学や物理などといったものは、プログラミングをするうえで必要になることも確かにありますが、多くの場合数学や物理など以外の部分が大事になってくると思ってもらっていいと思います。
自分に論理力があるかどうかわからない場合や、継続力や粘り強さに自信がないこともあると思います。
しかし、実際にプログラムを書いてみて、「面白いな!」と思えれば、それが原動力となってどんどん上達することもあります。
文系・理系であるかはあまり関係ありませんので、そこにとらわれずに1歩を踏み出してもらえたらと思います。
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