プログラマーやSEのための自分に合った転職エージェントの選び方
SEやプログラマーとして転職したい場合に、転職エージェントを利用するととても効果的に転職活動を進めることができます。
ただ、「たくさんのサービスがあってどれを選んだらいいんだろう?」とか、「どれも似たような感じだな。」などと思うかもしれませんね。「サービスを利用しても、どうせいい求人なんてそんなにないだろう」と否定的にとらえている人もいるかもしれません。
それでも、WEB上で公開されている求人情報というのはほんのわずかにすぎず、多くの情報は非公開求人として転職エージェントが持っています。これらを知らずに転職してしまうと、「もっといい企業があったのに失敗した」と後悔することになってしまいます。
では、たくさんある転職エージェントというのはどのようにして選べばよいのでしょうか?ここでは、プログラマーやSEとして転職したい場合の転職エージェントの選び方をご紹介します。
1社だけではなく、複数社選ぶのがコツ
転職エージェントを選ぶときに、通常は1つのサービスだけに申し込んで転職活動をする方が多いと思います。
1つのサービスだけで良いので、とても楽に転職活動が進められます。対応してくれるスタッフの方との相性が良ければ、1社だけで転職を進めても全然問題ありません。
ただ、確実に良い企業に転職するためには、できれば2社程度の転職サービスを利用して、比較することをおすすめします。
というのも、転職サービスはエージェントと相談しながら進めていくことになるので、エージェントの経験値や、どれだけその業界に詳しいかという点に依存します。こちらの要望が相手にうまく伝わらず、提示された求人情報がしっくりこないことも起こりえます。
どのようなエージェントが対応してくれるかはその時になってみないとわからないので、いい人に当たらなかった場合には、いい転職ができない可能性が出てきます。せっかくたくさん情報があっても、良い企業に巡り会うことができません。
また、転職サービスによって、転職に対する意見やアドバイス、そして紹介される企業情報が異なる場合があります。
特に、紹介される企業情報が違うことはよくあります。持っている求人情報が異なるので当然といえば当然です。「A社の転職サービスで紹介された求人情報がいいなと思っていたけど、B社の転職サービスで紹介された求人情報の方がもっと良かった」、ということが起こりえます。
複数のサービスを利用していると、対応してくれるスタッフの方との相性や、紹介される求人情報を比較して、どちらのサービスの方が自分に合っていそうか、ということを判断することができます。まさに、セカンドオピニオン的な感覚で、確実な転職が可能になります。
1つのサービスだけでも十分なことがあるのですが、以上のような理由があるため、転職エージェントは1社に決めてしまうのではなく、最低でも2社の転職エージェントを利用するのが転職を成功させるための近道になります。
幸い、転職エージェントはどこも無料で利用することができますので、何社利用しても費用はかかりません。
ただ、複数のエージェントと相談する必要があるので、何回か出向かないといけません。そこが面倒ではあるのですが、いくつもの企業に応募して落ちてしまうとその分の時間と労力が無駄になってしまったり、入社後に後悔する可能性を考えると、エージェントと話をする方がはるかに効率的です。
自分にピッタリ合う企業を見つけるためにも、是非複数のサービスに登録してみてください。
では、実際に転職エージェントを選ぶときには、具体的にどのような選び方をすれば良いのでしょうか?
大手の総合型エージェントと業界特化型のエージェントをそれぞれ選ぶ
転職エージェントには大きく分けると、総合型と業界特化型の2種類があります。
総合型はプログラマーやSEなどのIT業界だけではなく、営業やアパレル、流通などの様々な業界の転職情報を扱っている転職サービスです。代表としてはリクルートエージェントやマイナビエージェントがあります。
一方で特化型の転職エージェントは、WEBプログラマーやゲームクリエーター、WEBデザイナーなどのIT業界だけの転職情報を扱います。代表的な転職サイトとしては、ワークポートやレバテックキャリアなどがあります。
それぞれ特徴があり、以下の表のように長所・短所があります。
長所 | 短所 | |
---|---|---|
総合型 | ・実績や集まっている情報が多い。 ・様々な角度から総合的に判断してもらえる。 |
・専門的な分野に通じているとは限らない。 |
特化型 | ・専門的なので的確なアドバイスをもらえる。 ・話しが通じやすい。 |
・未経験OKの案件が少ない場合がある。 |
総合型転職エージェントを選ぶことの長所と短所
総合型の転職エージェントは、リクルートエージェントやマイナビエージェントなど、テレビコマーシャルなどでもよく見かける有名な企業が多いです。このような企業には非常にたくさんの求人情報が集まりますし、これまで多くの転職者を成功に導いた実績があります。
多くの企業の情報があるということは、希望する条件にマッチした企業が見つかりやすくなり、過去のデータと照らし合わせながら転職に成功しやすい企業を紹介してもらいやすくなります。また、個々の企業の特徴や社内の様子などのデータも持っています。
いろいろなデータがあるので、転職の相談の過程で、様々な角度からのアドバイスももらいやすくなります。自分でも気がつかなかった視点をもらえて、新たな魅力的な企業を紹介してもらえるチャンスもあります。
逆に、転職しない方が良いというようなアドバイスも正直にもらえることもあります。
一方で、総合型なので、IT分野に精通した人が担当してくれるとは限りません。プログラマーとしてのキャリアを相談したいと思ってもうまく話が通じなかったり、希望する仕事内容を伝えてもマッチした求人を紹介してもらえなかったりということも起こりえます。
そのため、もう一つのIT分野特化型の転職エージェントに登録して、IT分野に精通した人のアドバイスも得ておくのが良いです。
リクルートエージェント
マイナビエージェント
IT分野特化型転職エージェントを選ぶことの長所と短所
IT分野特化型の転職エージェントも最近少しずつ増えてきました。IoTやVR、AI、ビッグデータなどITに関する新しい分野がどんどん登場していることや、スマホやタブレットの普及によるアプリ開発やゲーム開発、WEBアプリケーション開発など、IT系の需要が近年増加していることが影響しています。
IT分野特化型の転職エージェントにはワークポート、レバテックキャリア、マイナビエージェントITなどがあります。
特化型の特徴はWEB系やゲーム、ネットワークなどの分野だけの求人が集まっていて、担当するエージェントの方もこの業界に詳しい人たちです。中には、IT系の出身者である場合も多く、話が通じやすいというメリットがあります。
たとえば、iOSのスマホアプリを作れる企業を紹介してほしいというような場合でも、SwiftやObjective-Cの経験の有無を尋ねてくれたりするなど、専門的な知識を持ち合わせていることが多いです。
WEBプログラマーをやっていてキャリアアップしたいといった場合でも、どのようなコースがあって、該当する企業の情報なども提示してくれたりします。
今抱えている問題などを相談して話が通じたり、自分の希望にマッチした求人情報を提示してもらいやすいというのが、IT分野特化型エージェントの大きな魅力です。
特化型転職エージェントの多くは、すでにSEやプログラマーとして働いている経験者を対象にしていることが多いです。経験者にとっては専門的な言葉を使って話ができて、力強い味方になってくれるのですが、未経験でIT業界に転職したいと考えている人にとっては敷居が高くなるかもしれません。
ただ、IT業界特化型のエージェントでも未経験者に対応したサービスを展開しているところもあります。業界未経験の方がIT特化型のエージェントを利用するときは、未経験者のサポートを行っているところを利用してみるのがおすすめです。
レバテックキャリア
ワークポート
転職活動の進め方
エージェントを利用した転職活動を進める場合は、総合型の転職エージェントで実績のある大手の中から1つ、IT業界特化型のものから1つを選択して進めると良いです。
特化型のサービスを利用する場合は事前にホームページを見て、担当のカウンセラーやアドバイザーの経歴を読み、実績から自分の希望に合うものと似ているものがあるかどうかを確認すると良いです。
未経験者の方がIT特化型のサービスを利用する場合は、未経験者のサポートを行っているところを選ぶようにすれば大丈夫です。
複数のサービスに登録して実際にカウンセリングが始まったら、エージェントとの相性や、紹介される案件の内容を確認して、最終的にメインとするサービスを1つに絞っていくようにすると良いです。
いろいろなアドバイスをもらえますし、紹介される求人もそれぞれ違ってきます。すべてに目を通して、相互に参考にしながら最終的な方向を決定していきましょう。
WEB上でたくさんの情報を集めても、最終的には実際に話を聞いてみないとわからないこともありますし、人対人のサービスであるために、どうしても相性が悪くてうまくいかないこともあります。逆に、とてもいい案件を紹介してもらって、キャリアアップができ、しかも給与アップを実現できるということもあります。
いくつかのサービスを利用することで、自分にピッタリ合う求人が見つかる確率が高くなります。
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