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プログラマーの採用面接で面接官が見ている9つのポイント

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私は現在、システムやソフトウェアの開発、解析業務などを行っていますが、開発部のとりまとめを行う立場にあるため、実際に採用面接で面接官として参加することもあります。


私が出席する場合は、プログラマーやSEとして採用することを目的として面接に臨んでいます。

プログラミング未経験者が面接にやってくることも多く、まったくの初心者でも採用され、実際にプログラマーとして活躍する人が何人もいます。逆に、プログラミングや情報処理の資格を持っていても落ちてしまう人もいます。彼らはいったいどんな特徴を持っているのでしょうか。


このページでは、実際に採用面接を担当した経験から、面接官が見ているところをご紹介したいと思います。


実際に見ているところとしては、まず基本的なところは以下のようになります。


1.身だしなみが整っているか
2.元気があるか(健康そうか)
3.こちらが聞く質問に丁寧にわかりやすく答えられるか
4.性格
5.現在の技術力
6.資格
7.専門性
8.がんばって向上していくことができるかどうか
9.じっくり取り組める能力があるか



それでは順番に見ていくことにしましょう。

身だしなみが整っているか?


まず1番目の身だしなみについては、これは言うまでもありませんね。
くまなくチェックしているわけではありませんが、パッと見の印象で大体判断していることが多いです。それほど身だしなみが悪い人はこれまでいたことがないので、常識的な格好をしていれば大丈夫ではないでしょうか。


男性の場合であればオーソドックスなスーツやネクタイ、女性の場合もスーツ姿で臨めば良いかと思います。面接に私服で行くとか、奇抜なファッションセンスだとかはやめておいたほうがいいでしょう。SEやプログラマーの人たちは、おとなしくて真面目なタイプが多いように思いますので、その人たちに受け入れられる格好が望ましいと思います。


個性を出してアピールしたいと思われる方もいるかと思いますが、できれば外見ではなく話す内容でアピールした方が良いでしょう。


元気があるか?(健康そうか?)


2番目の元気があるかということについてですが、受託開発などお客さんから依頼があってシステムを組むような場合には、いろいろとストレスがかかります。納期ギリギリになるとどうしても残業が続くこともあるので体力は必要です。お客様とのコミュニケーションにおいても、いろいろ細かい注文を出してくるような人にあたった場合には、精神的にイライラしたりすることもあるでしょう。


このような業務を遂行する上での体力や心の健康さを見ることは多いです。


過去に数年間スポーツをやっていた経験などは、体力面などを判断する材料にする場合があります。スポーツをやっていなくても、何か健康に対して取り組んでいることを示してくれるとありがたいです。



質問に丁寧にわかりやすく答えられるか?


3番目のこちらが聞く質問に丁寧にわかりやすく答えられるかというのは、いわゆるコミュニケーション能力と言ってもいいかもしれません。


プログラマーやSEは、パソコンに向かって作業をしているイメージが強いかと思います。黙々とキーボードを打っていて、あまり会話能力は必要ないと思われるかもしれませんね。


しかし、場合によってはプログラマー自身が顧客と直接打合せをすることも多いです。この場合には、顧客の要望を聞いて理解したり、わからない部分は適切な質問をして理解する必要があります。また、プログラマーがSEの下につく場合でも、話す相手が顧客かSEにかわるだけで、仕事の内容を理解・説明するためのコミュニケーションが発生するのはまったく同じです。


また、実際に開発したものを顧客に見せて説明する場合にも、わかりやすい説明が出来ることが大切です。
相手のことを考えず、専門的な話をしても通じないですよね。このようなことが実際の業務では起こるため、面接官の質問に対してわかりやすく説明ができるか、こちらの話を理解できるようなコミュニケーション能力がありそうか、ということを見ています。



性格

四番目の性格については、あまり説明する必要はないかもしれませんね。

同じ会社で仕事をやっていく上で、性格上問題のある人とはご一緒できません。また、いい加減な部分や大丈夫かな?と思えるような部分が見えると、考えてしまうと思います。社内で社員との対応であったり、お客さんに対していい加減な対応をとってしまうような人であれば、会社にとっても不利益になってしまいますよね。


誠意ある対応を見せてもらえれば良いのではないかと思います。一生懸命さや誠実さは伝わると思いますので、丁寧に受け答えしてもらえれば大丈夫かと思います。



現在の技術力

5番目の現在の技術力ですが、これは入社後の配属や教育に関する項目です。


もし、何かプログラムが書けるだとか、ホームページを持っているだとかすれば、アピールポイントになるでしょう。プログラムが書けるのであれば、入社後すぐに仕事をしてもらうことも可能ですし、その言語を使ったプロジェクトに参加してもらうことも検討されるでしょう。


プログラミングができなくても、ホームページを作ったことがあるのであれば、少なくともウェブページを作成できるのだなと映ります。ブログを持っているということであれば、ウェブアプリの操作は理解できそうだという印象を持ちます。


たとえプログラミングが出来なくても、ホームページを持っていなくても問題ありません。入社後の研修内容で言語を覚えてもらったり、パソコンの使い方に慣れるところから始めるだけです。パソコンの初心者ということであっても仕事で使っているうちに覚えますので、あまり気に病む必要はありません。


むしろ大事なのはこのあとで説明する

じっくり取り組める能力があるか
がんばって向上していくことができるかどうか



というところです。未経験でもどんどん仕事ができるようになっていく人と言うのは、これらの能力がある人たちであることが多いです。


以下では、このじっくり取り組める能力があるか、がんばって向上していくことができるかどうか、という点について他のポイントとあわせてご紹介したいと思います。



持っている資格


プログラマーとして役立つ資格としては、基本情報技術者や応用情報技術者などの国家資格であったり、Oracle認定Javaプログラマなどがあります。これらの資格を持っていれば、コンピューターを使った情報処理に対する素質やプログラミングができそうだなといったことを客観的に判断することができます。


ただ、これらの資格を持っているのは、たいていプログラミング経験がある人です。未経験の人がこれらの資格を取るのは容易ではないでしょう。なので、持っていなくても気にする必要はありません。


もし、コンピューターに対する情熱を資格でアピールするならば、MOS(マイクロソフトオフィススぺシャリスト)といった資格などが良いかもしれません。これはマイクロソフト社が、Microsoft Officeの利用能力を実技で認定する試験です。「WordやExcel程度なら使えます」と面接でよく聞きますが、どの程度使えるのかを客観的に判断できるので、良いアピールポイントになるかもしれませんね。


資格の項目は単に仕事に使える能力をアピールするためだけにあるのではありません。もちろんプログラミングに役立つ技術を持っているに越したことは無いのですが、他の資格でも全く問題ありません。


たとえば、漢字検定や世界遺産検定などやアロマテラピストの資格などでも問題ないと思います。


これらの資格を面接官がどのように判断するかと言うと、その資格を取るまでにどれだけの時間をかけて粘り強く学習したかといった粘り強さや、学習に対する取り組み方などを見たいと思っています。1つの目標を達成するまで努力できるかどうかといったことが、その資格をとることによって客観的に判断できると思っています。


また、このような資格を入社前にがんばって勉強して取得した、ということであれば向上心ややる気などを判断する材料にもなります。


単に資格といっても、1つの資格を取ることでいろいろな側面が見えてきますので、もし可能であれば何か取得しておくと良いですね。



専門性


会社によっては専門性を求められることがあります。


実際の仕事では顧客の要望を聞いたり、会社の先輩や上司から話を聞いたりして、どんなプログラムを書けばいいかをイメージする必要があります。話を聞いて理解できなければ、プログラムに落とし込むことができません。専門的な話が盛んに交わされて、それをプログラミングに反映させなければならないとしたら、専門的な知識がないために話が理解できないことは大きなハンディになります。話を間違って理解して、トンチンカンなシステムを組んでしまう可能性だってあります。


たとえば医療系の会社や研究機関を相手にシステム開発やソフトウェア開発を行っているような会社であれば、医療の専門知識を有している事を応募条件としているところもあるでしょう。


医療系のような取引先に対してシステム開発を行う場合には、医療系の知識がなければ話がわからず、どんなプログラムを書いていいかわからないでしょう。どんなにプログラミングスキルが高い人でも、話が理解できなければ、恐らく正しいプログラムを書くことは難しいのではないかと思います。


逆に、プログラミングスキルが全く無くても専門性があれば、入社後にプログラミングの勉強をしていけばシステムが組めるようになってきます。このため、未経験でも専門的な知識やバックグラウンドを持っている人が採用されることがあります。


プログラミングやパソコンの知識は仕事をしながら身につけることは可能です。しかし、専門性というのは実際に大学で専攻したり、その分野で数年間の業務経験がないと、数冊本を読んだだけではなかなか使えるものにはならないことが多いです。いわゆるセンスや勘といってもいいかもしれません。


応募条件に専門性が必要な場合には、よく検討してみましょう。


がんばって向上していくことができるかどうか


プログラミング未経験者の場合には、この項目と次の「じっくり取り組める能力があるか」ということが重要になります。この両者はよく似ている部分でもあります。


プログラミング経験が無い状態で就職しようと言う場合、入社してからスキルを身につけていくことになります。入社後の研修で基礎的なプログラミングを習いますが、それ以降は、先輩や上司の下について、具体的な仕事を通じて業務に必要な知識やスキルを身につけていくことで、少しずつ仕事を覚えていきます。


プログラミングを習得して使いこなせるようになるまでには、それなりの時間がかかります。半年〜1年/1年半程度は見ておいたほうがいいかもしれません。その間自分でがんばってプログラミングのスキルを磨いていくことになります。


プログラミングは覚えればよいだけの知識とは違って、実際に手を動かすことによって身に付いていくものです。人に教わって自然にできるようになるものではなく、自分自身で積極的にパソコンに向かってプログラムを書いていく必要があります。


自分で学習してがんばって向上しようという意識がないとなかなかできることではありません。


未経験者の場合にはこのようながんばっていく意志や能力があるかどうかを見たいと思っています。


資格の項目のところでも紹介しましたが、パソコンのスキルがほとんどないからMOS(マイクロソフトオフィススぺシャリスト)の資格を勉強して取ったなどというのは、このような意志や能力があることを客観的に示す判断材料になりますので、とてもポイントが高いと思います。


もちろんこれ以外のものでもかまいません。


たとえば、「学生時代に海外旅行に行った際に英語が通じなくて悔しい思いをした。だからがんばって英語を勉強してTOEIC780点まで取ることができるレベルになった」とか、「年に50冊本を読む事を続けている」等、何か目標を設定してそれを達成することができたというようなエピソードを伝えてくれるととても良いと思います。


こういったエピソードを伝えてくれると、目標を設定してそれに向かってがんばることができる人なんだという点が理解でき、それならプログラミング経験がなくても同じようにがんばって習得してくれるに違いないと思うことができます。


じっくり取り組める能力があるか


「じっくり取り組める能力があるか」というのは上述した「がんばって向上していくことができるか」と似ているかもしれません。先ほどと同じく、未経験者を採用する際には大事な項目です。


プログラミングの仕事をしていると、いろいろとわからないことも出てきます。それは新しいツールの使い方であったり、どのようにプログラムを書いて実現すればいいのだろうといったこともあります。また、自分の知らない専門的な知識であることもあれば、プログラムの不具合の発生箇所を特定しそれを解決しなければならないといったことでもあります。


このようなことが起こった場合には、いろいろな手段を使って調べます。解決するまでじっくりと腰をすえて取り組む必要があるのです。


仕事ですので、途中でイヤになってあきらめてしまったり、ごまかしてしまってはいろいろ困ることが出てきてしまいます。


このような理由があるため、何かじっくりと継続的に取り組んだことがあるエピソードを聞かせてもらえるととてもポイントが高いです。


たとえば「学生時代に部活動を中高あわせて6年間がんばった」、「同じバイトを3年間続けた」、「日記を毎日書いてかれこれ10年になる」、「電車の通学時間を利用して英語の勉強をし続けた」等、継続して取り組んだ事を示すエピソードを伝えてほしいと思っています。


また、これも資格の部分で説明したことと重なるのですが、資格の取得をがんばったと言うようなことでもかまいません。何かに対して取り組んだということをアピールしてもらえればと思います。


そうすれば1つのことを続けて取り組める人であることがわかります。粘り強さや継続性を評価することができます。小さなことでもいいので、何か続けていることがないかどうか考えてみてくださいね。



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