就職・転職に役立つ四季報の見方
就職や転職をしようと思った時に、是非とも目を通しておきたいものに四季報があります。四季報と聞くと、株式投資のための資料程度に思っている方が多いかもしれませんが、実は四季報にはインターネットには載っていないような会社選びの情報が満載です。
そして、意外と知られていないのが、四季報には2種類あるという点です。
できれば両方に目を通しておきたいところですが、それぞれ特徴がありますので必要に応じて選択すると、就職や転職の際に役に立ちます。
5000社の情報が掲載された就職四季報は平均年収や離職率、有給取得日数などが記載されて、役立つ情報が満載
まず、就職四季報というものがあります。こちらには大手企業の採用情報と社内の情報が詳しく載っています。
各企業の修士・大卒採用数や3年後離職率、有給取得日数、平均年収や月の残業時間が記載されています。必ずしもすべてのデータが公開されているわけではないので、中には残業時間が載っていない企業などもありますが、多くの企業の情報があるため、非常に参考になります。他にも、ボーナスなどの情報や、25、30、35歳賃金、離職率と離職者数なども載っています。新卒の方も、また転職をしようとしている方にも役立つ情報です。
また、新卒の方に特に役立つのが、選考試験の情報や配属先(勤務地)などの情報、選考試験の情報(重視科目、選考ポイント)などが載っています。
プログラマーやSEとしてIT企業で働きたい場合には、システム・ソフトや通信サービスの項を見れば良いです。関連する企業がまとまっているので効率的に情報収集ができます。
就職四季報
地域別採用データ、博士・高専生採用会社、海外勤務の情報なども掲載
就職四季報には、地域別に採用データが載っています。勤務を希望する都道府県で、どの会社が採用を行っているかということが一目でわかるので、地元で働きたい人などはここを参照すると良いと思います。
また、最近は博士課程まで進んでも就職先がない人が増えていますが、博士や高専生を採用している企業の一覧も掲載されています。博士課程の人で、このままアカデミックで研究職を続けるかどうか迷ったら、見てみるのも良いでしょう。
海外で働きたい人にとって便利なのが、海外勤務情報が載っていることです。業種別に海外勤務がある企業の情報が掲載されていて、勤務地とその人数がわかります。ソフトウェアや通信サービスなどのIT企業も、海外勤務があるところがありますので、外国で働いてみたいというような人は利用してみる価値があります。
これらの情報を活かすことで、就職や転職の際に役立てることができそうです。
優良中堅企業や女性版の四季報もある
就職四季報には上記で紹介した総合版のほかに、優良・中堅企業版と女子版というものがあります。
総合版には大手の会社情報が載っているのですが、ここには載りきらなかった中堅企業や優良企業の情報を優良・中堅企業版に掲載されています。
また、女性なら産休・育休の取得状況や、女性社員の割合、キャリア例、女性の役職者数なども知っておきたい情報です。このような情報を掲載しているのが女子版の四季報になります。
これらも適宜読み分けて情報を入れておくと、就職や転職の役に立つでしょう。
会社四季報は今伸びている会社や業績が悪化している企業がわかる
もう一つの四季報として、会社四季報があります。こちらは株式投資をやっている方であればお馴染みのものでしょう。上場している会社の情報しかありませんが、大手企業に就職や転職をしたい人であれば、目を通しておいて損はありません。
会社四季報には採用情報はありません。しかし、会社の業務内容や最新の経営状況がわかります。四季報の編集者が会社に直々にインタビューして情報を集め、企業の経営動向をまとめたものです。業績が上向いている企業や最高益を更新した企業、逆に赤字が続いているといった情報がわかります。
また、新規にビジネスを展開し始めたといったことや、どういったところが収益源なのか、どこが現在の課題なのかといったことも見えてきます。
特に営業利益の項目を見れば、過去数年にわたる状況がわかります。順調に数字が伸びていれば、業績が拡大している、逆に数年間業績が改善せずに悪化している企業があることも見えてきます。企業の業績は賞与や給料に反映されやすいので、入社してもボーナスが出ないかも、先行きがよろしくないかもと想像できるかもしれませんね。
上場企業に応募しようとしているのであれば、あらかじめ目を通して、経営状況を把握しておくとより確実な選択を行うことができます。
会社四季報
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